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医学:一般的な変異により統合失調症のリスクが高まる

Nature 460, 7256 doi: 10.1038/nature08186

統合失調症は遺伝的要因と環境的要因の両方、およびそれらの相互作用によって引き起こされる複雑な疾患である。病因に関する研究では、従来から脳の神経伝達系、特にドーパミンが関与するものに焦点がしぼられてきた。統合失調症は、独立した1つの疾患であると1世紀以上にわたって考えられてきたが、診断のための明確な生物学的マーカーは存在しないため、これまでは徴候と症状に基づいて診断が行われてきた。この疾患のコピー数多型(CNV)に関する全ゲノム関連解析から浮かび上がる基本的知見は、遺伝的差異は古典的な疾病分類学的疾患境界とは必ずしも一致しないというものである。CNVのいくつかは、統合失調症だけでなく、ほかの精神疾患に対しても高い相対リスクを示す。統合失調症に伴う構造的変化には複数の遺伝子が関与している可能性があり、表現型徴候(または「ゲノム異常」)の特徴はいまだに明らかにされていない。一塩基多型(SNP)に主眼を置いた全ゲノム関連解析では、個々の遺伝子と多因子疾患とを関連付けできることから、その根幹をなす生物学的経路を解明できる可能性がある。今回我々は、複数の大規模な全ゲノム走査から得たSNPデータを統合し、最も有意な相関シグナルに対する追跡調査を行った。その結果、染色体6p21.3-22.1上の主要組織適合遺伝子複合体(MHC)領域に広がる複数のマーカー、11q24.2上のニューログラニン遺伝子(NRGN)の上流に位置するマーカー、および18q21.2上の転写因子4(TCF4)のイントロン4のマーカーと有意な相関があることがわかった。MHC領域の関与を示す我々の知見は、免疫要素と統合失調症のリスクとの関係と一致しているが、その一方で、NRGNおよびTCF4との関連は、脳の発達、記憶および認知にかかわる経路の乱れを示している。

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