Letter 考古:新たに見つかった笛はドイツ南西部に最古の音楽的伝統が存在したことを証明している 2009年8月6日 Nature 460, 7256 doi: 10.1038/nature08169 考古学的記録に含まれる音楽の存在を示す古代の証拠に関する説については、さまざまな議論がある。複雑な楽器の存在は、十分に現代的な行動や高度な記号的コミュニケーションを示すものだと広く考えられているが、発見例が極めて少ないことから、音楽の進化や普及に関する考古学的記録は依然として不十分である。ネアンデルタール人の音楽的伝統や旧石器時代中期の遺物群に含まれる楽器の存在に関しては議論が行われてきたが、こうした見解を支持する具体的な証拠は発見されていない。今回我々は、ドイツ南西部のオーリニャック期前期の堆積物中から見つかった骨製および象牙製の笛について報告する。これらの発見物は、現生人類がヨーロッパに居住するようになった3万5,000年以上前の時代に、十分に確立された音楽的伝統が存在していたことを示している。シュバービアン・ユラの洞窟以外で発見されている音楽に関する最古の確実な考古学的証拠は、フランスおよびオーストリアの遺跡から出土したもので、年代は3万年前よりも後になる。 Full Text PDF 目次へ戻る