Letter 宇宙:矮小楕円体銀河を生み出すレゾナントストリッピング現象 2009年7月30日 Nature 460, 7255 doi: 10.1038/nature08215 矮小楕円体銀河は、近傍宇宙において暗黒物質の割合が最も高い系であり、それらの起源は、銀河形成の仕組みという大きな謎の一部である。矮小楕円体銀河はガスと恒星に乏しいため、非常に暗い。さらに、非常に暗い矮小銀河として知られているものでは、観測された星の量がどんな銀河よりもはるかに少ない。以前の理論では、矮小楕円体銀河は天の川銀河のような巨大銀河付近を周回していなければならないが、いくつかの矮小銀河は局部銀河群のはずれで観測されている。本論文では、矮小円盤銀河と、それよりも幾分大きな銀河との遭遇のシミュレーションについて報告する。この銀河遭遇によって、我々がレゾナントストリッピング現象と名付けた過程が励起され、矮小円盤銀河が矮小楕円体銀河に変化することが見いだされた。この過程は、合体や銀河どうしの連続的なすれ違い、潮汐やラム圧によるはぎ取り現象などの矮小楕円体銀河形成について提唱されたほかのメカニズムとは異なる。なぜならこれは、重力的な共鳴によって駆動されるからである。この過程によって、局部銀河群内にある矮小楕円体銀河で観測された特徴のいくつかが説明できる可能性がある。この枠組みの中では、矮小楕円体銀河は対になって形成、相互作用し、長く延びた恒星のストリームや尾が後に残っているのが検出されると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る