Article 生化学:ATP依存性P2X4イオンチャネルの閉状態の結晶構造 2009年7月30日 Nature 460, 7255 doi: 10.1038/nature08198 P2X受容体は、陽イオン選択的イオンチャネルで細胞外ATPにより開閉され、シナプス伝達や炎症、味覚や痛覚まで、多様な生理的過程に関係していると見なされている。P2X受容体は構造が知られているほかのイオンチャネルタンパク質と関連がないため、リガンドに依存するチャネル開閉、アロステリック調節やイオン透過の機構の分子基盤は現在のところ不明である。今回我々は、ゼブラフィッシュP2X4受容体の閉じた休止状態の結晶構造を示す。杯に似た形状の三量体受容体は、イオンチャネルの開閉や受容体の組み立てに関係すると考えられるサブユニット間接触により、しっかり組み合わさっている。βストランドに富んだ細胞外ドメインは大きな酸性パッチをもち、これが窓状の孔を介して、イオンチャネル付近の前庭へと陽イオンを引きつけているようである。膜を貫通している小孔では、タンパク質の約8 Åの厚みをもつ部分が「ゲート」を作っている。我々は、標準的でないサブユニット間ATP結合部位3つの位置を決定した。このことから、ATPの結合はサブユニットの再配置を促進してイオンチャネルが開くことが示唆される。 Full Text PDF 目次へ戻る