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発生:神経の発生における、マイクロRNAを介したクロマチンリモデリング複合体の切り替え

Nature 460, 7255 doi: 10.1038/nature08139

脊椎動物の神経系の発生で最も特徴的な段階の1つは有糸分裂の終了時に起こる変化で、細胞は多能性を失い、一生にわたって存続する安定な接続を作り始める。この変化に伴うのがATP依存性クロマチンリモデリング機構の切り替えで、これはニューロンの最後の有糸分裂と一致して起こるようにみえる。この切り替えの際には、有糸分裂後のニューロンで、Swi/Snf様神経前駆細胞特異的BAF(npBAF)複合体のBAF53a(ACTL6aともよばれる)およびBAF45a(PHF10)サブユニットが、ニューロン特異的BAF(nBAF)複合体のこれらと相同なBAF53b(ACTL6b)およびBAF45b(DPF1)に交換される。npBAF複合体のこれらのサブユニットは神経前駆細胞の増殖に不可欠で、これらのサブユニットをコードする遺伝子量が減少したマウスは、ヒトの先天性異常でも最も重篤なものの1つである二分脊椎と同様に、神経管の閉鎖に異常が生じる。これに対してBAF53bとnBAF複合体は、進化上保存された有糸分裂後の神経発生と樹状突起の形態形成のプログラムに不可欠である。本論文では、この重要な変化が、miR-9*とmiR-124によるBAF53aの抑制を介して起こることを明らかにする。miR-9*とmiR-124は有糸分裂後のニューロンで選択的に発現するが、BAF53aの抑制は、3′非翻訳領域にあってこれらのマイクロRNAの認識部位となる配列の働きによって起こることがわかった。これらの部位に変異が生じるとBAF53aの永続的な発現につながり、活動に依存したニューロン樹状突起の伸長がうまく起こらない。また、神経前駆細胞でmiR-9*とmiR-124が過剰に発現すると、増殖が抑制される。これまでの研究では、miR-9*とmiR-124は、REST(Repressor-element-1-silencing transcription factor、NRSFともよばれる)によって抑制されることがわかっている。実際、有糸分裂後のニューロンでRESTを発現させるとBAF53aの発現抑制が解除されたことから、クロマチン調節複合体に起こるこの必須の切り替えは、RESTを介したマイクロRNA抑制が誘導していることが示唆される。

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