Letter 生理:保存されたユビキチン経路が食餌制限に応答して寿命を決定する 2009年7月16日 Nature 460, 7253 doi: 10.1038/nature08130 食餌制限は多様な生物種で寿命を延長することから、栄養制御と生存促進性応答のための保存された機構の存在が考えられる。今回我々は、線虫(Caenorhabditis elegans)の食餌制限に対する応答で、HECT(homologous to E6AP carboxy terminus)E3ユビキチンリガーゼWWP-1が、寿命の正の調節因子としての役割をもつことを示す。線虫にwwp-1を過剰発現させると、自由摂食条件下で最大20%までの寿命延長がみられる。この延長はFOXA転写因子であるpha-4に依存し、FOXA転写因子daf-16には依存しない。wwp-1が減少すると、食餌を制限した線虫の寿命延長は完全に抑えられる。ところが、wwp-1の喪失は、ミトコンドリア機能障害、あるいはインスリン/IGF-1シグナル伝達の減弱が起こっている線虫の寿命延長には影響しない。WWP-1の触媒機能をもたない変異型を過剰発現させると、食餌制限を行っている線虫の寿命延長が抑えられ、これはWWP-1ユビキチンリガーゼ活性が寿命延長に必須であることを示している。さらに、E2ユビキチン結合酵素UBC-18は、食餌制限によって誘導される寿命延長に必須かつ特異的である。UBC-18はWWP-1と相互作用し、WWP-1のユビキチンリガーゼ活性およびwwp-1を過剰発現した線虫の寿命延長に必要である。総合すると、今回の結果はWWP-1とUBC-18が、食餌制限が誘導する寿命延長を制御する基質をユビキチン化する機能をもつことを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る