Letter 宇宙:活動銀河1H 0707-495で鉄のKおよびL殻遷移により生じる広輝線 2009年5月28日 Nature 459, 7246 doi: 10.1038/nature08007 セイファート銀河MCG-6-30-15からの鉄の広K輝線が1995年に発見されて以来、鉄の広K輝線は、いくつかのほかのセイファート銀河や、降着を受けている恒星質量程度のブラックホール、さらには降着を受けている中性子星からの放射にも発見されてきた。鉄のK輝線は、硬い連続X線を放射している高密度の降着物質により生成される反射スペクトルで顕著である。この輝線は相対論的効果によって歪むことから、ブラックホールの強い重力とスピンに敏感である。K輝線に付随するL輝線は、鉄の存在量が多い場合に検出できるはずである。本論文では、狭輝線セイファート1型銀河1H 0707-495のスペクトル中に、鉄のK輝線とL輝線の両方が存在することを報告する。L輝線は明るく、直接の連続X線放射と、ブラックホールへ落下している物質によるその反射光との間に、30 sの反射遅延を検出することができた。観測された反射の時間スケールは、超大質量ブラックホールを取り巻く領域の最も内側の半径を光が横切る時間に相当する。1H 0707-495のスペクトルデータと計時データを組み合わせると、重力半径の内側、すなわち高速で自転する大質量ブラックホールの事象の地平面から1光分以内の距離にある物質からの放射を見ていることの、確かな証拠が得られる。 Full Text PDF 目次へ戻る