Letter 植物:ジンクフィンガーヌクレアーゼによる作物種トウモロコシゲノムの正確な修飾 2009年5月21日 Nature 459, 7245 doi: 10.1038/nature07992 農業バイオテクノロジーは、従来型の無作為な突然変異誘発や遺伝子導入の非効率性により制約されている。これまで、植物ではゲノムの選択的な修飾が難しかったため、形質操作は労力と時間がかかり、結果が予測しにくい作業となっていた。本論文では、この問題に対する解決法として、広く適用可能で、多様な目的に向いた、目的に合わせて設計したジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)の使用について報告する。ZFNは標的とする遺伝子座に二本鎖切断箇所を導入する。今回、ZFNを用いて作物種トウモロコシ(Zea mays)の内在遺伝子座を修飾した。ZFNの同時発現と単純な異種ドナー分子の送達により、目的の遺伝子座への除草剤耐性遺伝子の正確で選択的な付加が相当数、同時に起こった。ZFNで修飾を行ったトウモロコシでは、こうした遺伝子の変化が忠実に次世代に遺伝した。標的遺伝子座の1つであるIPK1の挿入破壊では、除草剤耐性が生じるとともに、発生する種子のイノシトールリン酸プロファイルが予想どおりに変化した。ZFNはDNA送達が可能なあらゆる植物種で使用可能であり、今回の結果は、基礎科学および農業的応用で植物の遺伝子操作に用いる新たな手法を確立するものである。 Full Text PDF 目次へ戻る