Letter 神経:ニコチン性受容体チャネルの開口を準備する中間状態の検出と捕捉 2009年5月21日 Nature 459, 7245 doi: 10.1038/nature07923 脳や末梢でのシナプス伝達過程で、アセチルコリン受容体(AChR)は化学シグナルを電気刺激へと迅速に変換する。アセチルコリンのすばやい結合と解離によって変換速度が促進されることは、結合部位が小型の陽イオンに対してあまり選択性が高くないことを示唆している。選択的な変換は、アセチルコリンがほかの有機陽イオンよりも次のチャネル開口段階を誘導しやすいことによりもたらされると考えられてきた。ところが、開口状態への、また開口状態からの移行は、有効性が大きく異なるアゴニストについて類似していることが明らかになった。今回我々は変異体AChRを用いて、閉鎖から開口への最終的な移行がアゴニスト非依存的であり、プライミング(活性化準備)された2種類の閉鎖状態に続いて起こることを示す。最初のプライミング状態は短時間の開口を引き起こすのに対して、2番目のプライミング状態は長時間持続する開口を引き起こす。長時間の開口とそれにかかわるプライミング状態は、アゴニストの存在下および非存在下でみられ、いずれの場合も動態の特徴は類似している。アゴニスト結合部位を、共有結合によって結合コンホメーションに固定すると、各結合部位がプライミング段階を開始させることがわかった。したがって、結合部位のコンホメーション変化が、AChRをチャネル開口のためにプライミングし、この過程によってアセチルコリンによる選択的な活性化が可能となり、一方で生物学的応答の速度と効率が最大となる。 Full Text PDF 目次へ戻る