Letter

神経:感覚ニューロンの判断関連活動にはニューロンの因果的効果以外のものも反映されている

Nature 459, 7243 doi: 10.1038/nature07821

知覚判断の場面では、刺激の物理的性状は同じでも、感覚ニューロンの活動は被験者の知覚に相関して変化する。この相関の由来については明らかでない。現行の説では、知覚判断における感覚ニューロンのノイズの因果的効果が提案されているが(因果モデル)、この相関は、知覚選択に関連した脳状態の差の反映であるという可能性もある(トップダウン説)。この2つの説の間には、判断形成における感覚ニューロンの役割について、非常に大きな意味の違いがある。そこで我々は、白色雑音分析を用いて選択に関連した第二次視覚野ニューロンの同調機能を測定し、同時に刺激の変化が被験者(マカクザル2頭)の知覚判断にどのように影響するかを調べた。因果モデルでは、刺激の判断へのより強い効果は、感覚ニューロンによって媒介されて、より強い選択関連活動と関係する。しかし、試行の時間経過に伴って、これらの測定値は因果モデルと一致しない、異なる方向へと変化した。報酬の大きさの効果についての分析結果も、この結論を支持する。さらに、選択はニューロンの利得の変化に相関し、これが因果モデルと矛盾することもわかった。これら3つの実験結果はいずれも、選択が注視の場合とよく似たトップダウン現象に起因するニューロンの利得変化と関連すると考えれば、容易に説明がつく。我々は、選択関連活動にはトップダウン過程が寄与していると結論する。したがって、簡単な知覚判断の形成にも、認知過程と感覚ニューロン群との間の複雑な相互作用が含まれているといえる。

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