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医学:昆虫とヒトのデング熱ウイルスにかかわる宿主因子の発見

Nature 458, 7241 doi: 10.1038/nature07967

デング熱は、節足動物が媒介するウイルスによるヒトの病気としては最も多く、世界人口のおよそ半数が感染の危険にさらされている。罹患率の高さ、有効なワクチンや治療法がないことで、デング熱は世界的な健康への脅威となっている。デング熱ウイルス(DENV-1〜4)などのフラビウイルスは、ゲノムが小型なことから、おそらく宿主因子を多数必要とすると考えられるが、ヒトで見つかっている宿主因子の数は限られており、昆虫ではさらに少ない。今回我々は、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)細胞で、22,632の二本鎖RNAからなる既存のライブラリーを用いてゲノム規模でのRNA干渉スクリーニングを行い、DENV-2の増殖に必要な昆虫宿主因子を同定した。このスクリーニングで、116個のデング熱ウイルス宿主因子(DVHF)候補が同定された。その一部はこれまでにもフラビウイルスとの関連が示されていたが(V-ATPアーゼやα-グルコシダーゼなど)、DVHFのほとんどは、デング熱ウイルスの増殖との関連が新たに示されたものである。双翅類であるショウジョウバエのDVHFには容易に認識できるヒト相同体が82個あり、標的を決めた低分子干渉RNAによるスクリーニングを行ったところ、そのうちの42個がヒトのDVHFとわかった。このことは、双翅類宿主とヒト宿主の間で必要な因子が明らかに保存されていることを示している。今回の研究は、媒介昆虫と哺乳類宿主での感染を抑える新しい方法も示唆している。

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