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化学:核間距離が非常に大きなリュードベリ分子の観測

Nature 458, 7241 doi: 10.1038/nature07945

リュードベリ原子は、主量子数が非常に大きい状態の電子をもっており、結果として著しく長い距離の相互作用を示す。その一例が、そのような原子2個が多極子力によって結合して形成される、核間距離の非常に大きいリュードベリ-リュードベリ分子である。注目すべきは、基底状態原子からの負の散乱長をもつリュードベリ電子の低エネルギー散乱によっても、結合相互作用が生じる点である。この場合、散乱から生じる引力相互作用によって、リュードベリ電子の波動関数内の十分局在した位置で基底状態原子とリュードベリ原子とが結合し、これにより、核間距離が数千ボーア半径の巨大分子が生成される。今回我々は、球対称のs状態にあり主量子数nが34〜40であるルビジウム・リュードベリ原子から形成された、こうしたエキゾチックな分子状態がもつ分光学的特性について報告する。リュードベリ分子であるルビジウム二量体Rb(5s)-Rb(ns)の振動基底状態と第一励起状態のスペクトルは、単純なモデル予測とよく一致していることがわかった。データから、低エネルギー領域(運動エネルギー< 100 meV)におけるリュードベリ電子と基底状態原子Rb(5s)の間の散乱に関するs波散乱長を求め、リュードベリ分子の寿命と分極率を決定できる。今回のs波束縛リュードベリ状態の特性評価の成功を考えると、近い将来、p波束縛状態、三量体状態、および角運動量の大きいリュードベリ電子を含む束縛状態(いわゆる「三葉虫分子」)も実現され、直接調べられる、と期待される。

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