Letter 物理:銅酸化物高温超伝導体のストライプ秩序によるネルンスト効果の増大 2009年4月9日 Nature 458, 7239 doi: 10.1038/nature07931 金属のネルンスト効果は2種類の相転移、すなわち超伝導と密度波秩序に極めて敏感である。正孔ドープ銅酸化物高温超伝導体の超伝導転移温度(Tc)より上で観察される大きい正のネルンスト効果は、これまで超伝導揺らぎから生じると説明されてきた。本論文では、これに対して、これらの物質の少なくとも一部では、大きいネルンスト[効果]がストライプ秩序、すなわちフェルミ面の再構成を引き起こすスピン/電荷変調の結果生じることを報告する。NdあるいはEuをドープしたLa2−xSrxCuO4(LSCO)では、NdドープLSCOの量子臨界点を超えて正孔濃度を低下させるか、あるいはEuドープLSCOの秩序化温度を超えて温度を下げ[て]、ストライプ秩序を発生させると、ネルンスト効果は小さい負の値から大きい正の値に変化する。後者では、高温でのストライプ秩序の発生に対応するピークと、Tc付近の超伝導揺らぎに起因する分離したピークが独立に観測された。 Full Text PDF 目次へ戻る