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生態:地球規模での系統発生的なバイオームの保守性

Nature 458, 7239 doi: 10.1038/nature07764

生物が現在のような分布になった経緯と理由は、長い間、進化生物学者の関心をよんできた。生物種に、祖先からの生態を保持しようとする傾向があることは、局所レベルや地域レベルでは実証されているが、複数の大陸にまたがる規模での数千万年以上にもわたる生態の保持の程度については、これまで調べられていない。今回我々は、南半球各地の生態学的に多様な11,000種を超える植物について、祖先のバイオームを推測することにより、種分化の時点でバイオームが変わらない場合がバイオームを移行した場合を上回り、その割合は25:1以上にもなることを明らかにした。大洋を渡っての定着においても、バイオームが変わらない場合が一般的であった。2つ以上の陸塊にどの植物系統が定着するかには、植物のそうした分散自体が非常にまれであることの影響に加え、適したバイオームが得られるかどうかが強く影響した可能性がある。逆に、バイオームの分類学的構成には、バイオーム間の生物種の移動が滅多に起こらないことが強く影響してきたのだろう。クレード(分岐群)のバイオーム移行能力が本来限られているとすると、気候変動に伴うバイオームの縮小によりクレードの進化の可能性が大きく損なわれる可能性があるため、本研究は今後、重要な意味をもつだろう。

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