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細胞:脊髄性筋萎縮症患者から作出された誘導多能性幹細胞

Nature 457, 7227 doi: 10.1038/nature07677

脊髄性筋萎縮症は、幼児期に死に至る最も一般的な遺伝性神経疾患の1つである。患者は下位運動ニューロンを選択的に喪失するため、筋力低下および麻痺が起こり、死亡する場合も多い。患者の繊維芽細胞は脊髄性筋萎縮症の研究に広く使用されているものの、運動ニューロンは独自の解剖学形態と生理活動を有し、それがこの疾患にかかりやすくなる要因である可能性がある。本論文では、脊髄性筋萎縮症の小児から採取した皮膚繊維芽細胞検体から誘導多能性幹細胞を作出したことを報告する。この患者由来の誘導多能性幹細胞は、培養系で活発な増殖能を示し、疾患遺伝子型を維持し、運動ニューロンを作り出した。この運動ニューロンは、小児の非罹患の母親に由来する細胞と比較した場合に、選択的な異常を示した。これは、ヒトの誘導多能性幹細胞が、遺伝性疾患にみられる特異的な病態をモデル化するのに使える可能性を初めて示した研究である。したがってこの細胞は、疾患のメカニズムを研究し、新しい薬剤化合物をスクリーニングし、新しい治療法を開発するために有望な材料となる。

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