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細胞:NanogOct4Sox2のコード領域に対するマイクロRNAが胚性幹細胞の分化を調節する

Nature 455, 7216 doi: 10.1038/nature07299

マイクロRNA(miRNA)は短鎖RNAで、塩基配列に応じてメッセンジャーRNAの分解を引き起こしたり、mRNAの翻訳を中止させたりする。10年以上にわたって、miRNAと標的との相互作用を解明しようという試みは、mRNAの3′非翻訳領域に限定されており、この領域がmiRNAの作用を受ける主な領域であるとの基本認識が強まっていた。今回我々は、マウスのNanogOct4Pou5f1とも呼ばれる)、Sox2遺伝子に着目し、そのアミノ酸コード配列(CDS)中に天然のmiRNA標的が数多く存在することを明らかにする。分析したマウス標的の一部はmiRNAのシード配列をもたず、また他にエキソン-エキソン接合部にまたがっているものや、ヒト、アカゲザルゲノム間では保存されていないものもあった。レチノイン酸の誘導によるマウス胚性幹細胞の分化に伴って発現が亢進するmiR-134、miR-296、miR-470は、各転写因子のCDSをさまざまな組み合わせで標的とする。その結果、分化中のマウス胚性幹細胞に特徴的な転写や形態の変化が起こり、新しい表現型につながる。推定される標的のサイレント変異によってmiRNAの作用が阻害され、対応する遺伝子の発現低下が防がれ、表現型の誘導が遅れる。これらの知見は、CDSにmiRNAの標的が多数存在し、その一部が種特異的な場合もあることを示しており、動物のmiRNAがmRNAを制御する際に介在する標的は3′非翻訳領域に限定されないという、これまでの見方を拡張したモデルの裏付けとなる。

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