Letter

気候:大気中のCO2レベルの減少によって制御された鮮新世末期のグリーンランドの氷河作用

Nature 454, 7208 doi: 10.1038/nature07223

北半球は、始新世末期から鮮新世初期まで(約3,800万年前から約400万年前まで)、短期間氷河作用しか経ておらず、大規模な氷河作用が始まったのは約300万年前だと考えられている。鮮新世末期における北半球の氷河作用のこのような増加を説明するために、いくつかの仮説が提案されている。本論文では、大気と海洋を完全に結合した大循環モデルと氷床モデルとを用いて、氷河作用を駆動するとして提案されたいくつかの機構の影響、特にグリーンランド氷床の発達に対する軌道変動の影響を評価した。その結果、グリーンランドの氷河作用が、鮮新世末期に起こった大気中二酸化炭素の減少によって主に制御されていたことがわかった。一方、我々のモデルの結果から、地殻運動に駆動されたパナマ海峡の閉鎖、永続的なエルニーニョ状態の終息、あるいは地殻運動による隆起に伴う気候変化は、グリーンランド氷床の成長に大きく寄与するほど十分大きくなかったことが示唆される。加えて、これらの過程はいずれも、地球軌道の変動がきっかけとなる氷期の開始を促す機構とはならないことがわかった。

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