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視覚:アセチルコリンはムスカリン性受容体を介して一次視覚野の注視性調節に寄与する

Nature 454, 7208 doi: 10.1038/nature07141

注視は、皮質領域での神経情報処理に強い影響を及ぼす。発火頻度を選択的に増したり、受容野の場所や大きさの変化を含め、同調特性を調節したりもする。これらの影響については多くの研究があるが、細胞機構についてはほとんどわかっていない。今回、この細胞機構について、上下の空間注意を要求する課題を実行中のアカゲザル(Macaca mulatta)で、コリン性受容体の微小電気泳動法を使った薬理学的解析と一次視覚野(V1)からの単一ニューロン記録とを組み合わせて調べた。記録中のV1ニューロンの受容野に注意が向けられている間、発火頻度の上昇がみられた。この注視性調節は、低用量のアセチルコリンで増強された。また、ムスカリン性受容体アンタゴニストのスコポラミンの投与によって注視性調節は低下したが、ニコチン性受容体アンタゴニストのメカミラミンでは生理的な影響はみられなかった。これらの結果から、V1における注視効果の調節に、ムスカリン性アセチルコリン機構が中心的な役割を果たすことが明らかになった。

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