Letter 発生:単独の転写活性型E2Fによるマウス発生 2008年8月28日 Nature 454, 7208 doi: 10.1038/nature07066 線虫(Caenorhabditis elegans)から哺乳類まで進化的に保存されているE2Fファミリーの中には、転写活性化機能をもつものや、転写抑制機能をもつものが含まれる。線虫(C. elegans)とショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)には活性化タンパク質と抑制性タンパク質が1つずつしかないが、哺乳類には少なくとも3つの活性化因子と5つの抑制因子がある。哺乳類でこのような遺伝学的複雑性が進化した理由はわかっていない。この遺伝学的複雑性の解明にあたり、我々はまず、活性化因子E2f1、E2f2、E2f3a、E2f3bのすべてについて、単独またはいくつかを組み合わせて欠失させたマウスを作製した。その結果、E2f3aのみで、マウスの胚期と出生後の発生を進行させるのに十分であることがわかった。意外にも、E2f3a遺伝子座からのE2f3bやE2f1の発現が、E2f3aの不活性化に関連するすべての出生後表現型を抑制した。活性化因子間には顕著な機能的重複があり、また出生後発生においてE2f3aが特異的に必要とされることは、その内在的タンパク質機能によってではなく、E2f3aの時空間的な選択的発現を支配している制御配列によって決まると結論する。これらの結果は、発生中に観察される転写活性型E2Fメンバー間の特異性の分子機構を明らかにするものである。 Full Text PDF 目次へ戻る