Letter

材料:十角形準結晶表面上のアルキメデス様タイリング

Nature 454, 7203 doi: 10.1038/nature07074

結晶表面上にある単層は、バルク相とは著しく異なる物理的・化学的特性をもつ複雑な構造体を形成することが多い。そのようなヘテロエピタクティック・オーバーレイヤー(hetero-epitactic overlayer)は、現在ナノテクノロジーに用いられており、それらの成長機構を解明することは、新しい材料やデバイスの開発に重要である。準結晶表面は、結晶に比べてはるかに大きな構造的・化学的複雑性を示し、これにより、例えば特異な摩擦特性、触媒特性、あるいは光学特性がもたらされる。そのような基板上に薄膜を堆積させることで、典型的な準結晶特性をもつ構造が得られる可能性がある。最近の実験では、実際に、準結晶上に吸着させた金属層の回折パターンにおいて5回対称性が示されている。今回我々は、5本のレーザービームを干渉させることによって形成した十角形準結晶基板と相互作用するコロイド単層の相挙動を、実空間で調べた結果を報告する。結晶構造特性と準結晶構造特性の両方を示す擬似格子整合相が見いだされた。これは、正方形タイルと三角形タイルを交互に並べたアルキメデス様タイリング(archimedean-like tiling)によって記述できる。計算によるこの相の回折パターンは、20面体Al70Pd21Mn9表面に吸着した銅の最近得られた観測結果と一致している。我々の実験によって、アルキメデス・タイリングと準結晶の間の関係が確立されるばかりでなく、単元素単層が準結晶表面上で整合構造を形成しうる仕組みの実空間での研究が可能になる。

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