Letter

進化:デボン紀の生仔出生

Nature 453, 7195 doi: 10.1038/nature06966

絶滅した板皮類魚類は古生代中期の優占的な脊椎動物群であったが、この仲間の生殖生物学的特性について解釈が分かれていることもあって、有顎類(顎をもつ脊椎動物)の中の類縁関係に関しては異論が多い。今回我々は、オーストラリアにあるデボン紀後期のゴーゴー(Gogo)累層(約3億8,000万年前)から出土したプチクトヅス目板皮類の新属新種であるMaterpiscis attenboroughiに、最古の胎生脊椎動物の記録を見いだしたことを報告する。この新たな化石標本は三次元的に極めてよく保存されており、鉱化した臍帯でつながれた子宮内胎仔が1体含まれている。臍帯近傍にある非晶質の結晶塊体は、おそらく再結晶化した卵黄嚢である。ゴーゴー累層から出土した別種のプチクトヅス目であるAustroptyctodus gardineriでも、体内の同じ部位に小さな胎仔が3体みられる。プチクトヅス目では既に脊椎動物の交尾に関する最古の明確な証拠が得られており、今回の新たな標本は、一部の板皮類が生殖生物学的に現在の一部のサメやエイの仲間に匹敵するほど進んでいたことを実証している。この新発見は、脊椎動物の体内受精および胎生が板皮類に端を発するものであることを示している。

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