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神経:ショウジョウバエの匂い物質受容体はリガンド作動型であり、かつ環状ヌクレオチド活性化型でもある陽イオンチャネルである

Nature 452, 7190 doi: 10.1038/nature06861

線虫からヒトまで、多くの匂いシグナルはGタンパク質共役受容体(GPCR)ファミリーに属する匂い物質受容体に揮発性リガンドが結合することで認識される。これらの受容体はヘテロ三量体Gタンパク質に結合し、そのほとんどがcAMP産生を引き起こす。セカンドメッセンジャーであるcAMPは環状ヌクレオチド作動型イオンチャネルを活性化して嗅覚受容体ニューロンを脱分極し、シグナルが生じてその後の神経処理が行われる。しかし昆虫では、この匂いシグナル伝達の概念に疑いを投げかけるような知見が最近得られている。それは、昆虫の匂い物質受容体が他のGPCRと配列が全く似ておらず、通常の匂い物質受容体(例えばOr22a)が、ショウジョウバエのOr83bのような広く発現しているシャペロンタンパク質と二量体を形成しているからである。Or83bの構造はGPCRとよく似ているが、細胞膜内での配向が逆である。しかし、Gタンパク質は昆虫の嗅覚受容体ニューロンに発現しており、嗅覚認識はcAMP伝達経路に影響するような変異によって変化する。今回我々は、Or22aとOr83bを共発現している哺乳類細胞に匂い物質を作用させると、イオンチャネル型および代謝型の経路によって活性化される非選択的陽イオン電流が生じ、続いて細胞内Ca2+濃度の上昇が起こることを示す。Or83bだけを発現させると機能を備えたイオンチャネルが現れるが、匂い物質には直接応答せず、細胞内のcAMPまたはcGMPによって直接活性化される。したがって、昆虫の匂い物質受容体は、リガンド作動型チャネルと、環状ヌクレオチドで活性化される非選択的陽イオンチャネルと匂い物質感受ユニットとの複合体とを形成する。これによって、すばやくて一過性の匂いシグナル伝達と、高感度で長期的な匂いシグナル伝達が実現されている。

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