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物性:ペロブスカイト型酸化物人工超格子における間接型強誘電性

Nature 452, 7188 doi: 10.1038/nature06817

強誘電性薄膜および超格子は、工業技術への応用に関心が高まっていることや、それらの特性が基礎科学的にも重要なことから、現在集中的な研究が行われている。強誘電性超格子では、比較的厚いサンプルであっても、完全結晶構造および整合ひずみを維持しつつ、強誘電特性のチューニングが可能である。このチューニングは実際には、ひずみ(分極を促進するため)と組成(複合化合物間で特性を補間するため)の両者を調節することによって行われる。今回我々は、非常に短周期の超格子が、回転ゆがみに基づいて新しい形態の界面結合をもち、「間接型」強誘電性をもたらすことを示す。これらの観察結果から、界面工学に基づいて独自の特性をもつ人工材料の作製方法が示唆される。我々は、強誘電体/常誘電体PbTiO3/SrTiO3多層膜を検討することによって、系の基底状態が純粋に強誘電性ではなく、間接型強誘電性と共存可能な形で酸素原子のAFD(antiferrodistortive)回転を主として伴うことを第一原理から初めて示す。さらに、純粋なPbTiO3およびSrTiO3化合物とは対照的に、多層膜系は実際に典型的な間接型強磁性体のようにふるまい、ほとんど温度に依存しないεr≈600という非常に高い誘電率をもつことを実験により示す。この挙動は、工業技術応用において実用上興味深いものであり、誘電率は概して高いが相転移温度付近で大きく変化する通常の強誘電体の挙動とは異なっており、温度に依存しないが低い誘電率しか示さない既知の間接型強誘電体の挙動とも異なっている。

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