Letter 海洋:SAR11海洋細菌は増殖に外部からの還元型硫黄を必要とする 2008年4月10日 Nature 452, 7188 doi: 10.1038/nature06776 硫黄はあまねく必要とされる細胞栄養素であり、2種類のアミノ酸やその他の小型有機分子中に見いだされる。すべての好気性海洋細菌が、生合成のための硫黄を同化硫酸塩還元によって供給することが知られているが、これらの細菌の多くは還元された硫黄原子を含む有機化合物からの硫黄を同化することもできる。3つの完全な「Candidatus Pelagibacter ubique」ゲノム、および公表された海洋メタゲノム・データセットの解析から、広範囲に大量に存在するSAR11アルファプロテオバクテリアのクレードのメンバーには、同化的硫酸塩還元遺伝子が欠落していることが示唆された。本論文では、SAR11は増殖のために、メチオニンあるいは3-ジメチルスルフォニオプロピオン酸塩(DMSP)のような、還元型の硫黄の外部供給源を必要とすることを示す。他のすべての多量栄養元素を過剰に含む海水培地中で、藻類の浸透圧調整物質であるDMSPを滴定すると、DMSP 1ナノモルあたりで1.5 × 108個の細胞が生産されることが示された。他の海洋性アルファプロテオバクテリアは硫酸塩よりもDMSPからの硫黄を用いる傾向が高いことが示されているが、今回の結果は、Cand. P. ubiqueは、他のプランクトンに起源をもつ還元型硫黄化合物のみに依存していることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る