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進化:広汎な系統ゲノミクス的サンプリングによる動物系統樹の分解能の向上

Nature 452, 7188 doi: 10.1038/nature06614

動物の分類群間の進化的類縁関係に関する長年支持されてきたいくつかの説が、主として分子レベルのデータから得られた考察に基づく、時として異論の多い仮説によって最近覆されている。これらの新しい仮説には、脱皮する動物を1つの分岐群(脱皮動物)にまとめる説や、触手冠動物が軟体動物および環形動物と近縁関係にある(まとめて冠輪動物)とする説などが含まれる。多くの類縁関係はまだ議論が続いていて、その中には形質進化の主要な特徴を二極化させることが求められているものも含まれており、また、系統樹の根元に近いノード(分岐点)の裏付けは弱いことが多い。多遺伝子のデータを用いる系統ゲノミクス的手法は、動物の大きな分類群どうしの類縁関係を解明する上で期待できることが明らかになっているが、多くの重要な分類群でデータが欠落しているためになかなか進展していない。本論文では、21門の動物29種に由来する合計39.9 Mbの発現配列タグを示す。このうち11門は、これまでゲノムまたは発現配列タグのデータが存在しなかったものである。今回のデータを、既にデータのある配列と共に分析したところ、動物系統樹の根元近くで分岐する同定済みの複数分岐群(旧口動物、脱皮動物、冠輪動物など)が強く裏付けられ、データの少ない先行研究で強く対立する見解(有爪動物は節足動物の姉妹群だが緩歩動物はそうではないとする説など)が出されていた積年の数々の問題が明白に解決され、また、形態学的に1つの分類群だと長年考えられてきた軟体動物の単系統性が分子レベルで裏付けられた。さらに、いくつかの新しい仮説に対する強力な裏付けも得られた。それらの中には、環形動物(星口動物およびユムシ動物を含む)を紐形動物、箒虫動物、および腕足動物と1つの分岐群に統合する説、軟体動物をその姉妹群として位置づける説、最も古く分岐した現生多細胞動物は有櫛動物だとする説が含まれる。裏付けが十分に得られた複数ノードから、らせん卵割(後に一部の動物で失われる)の単一起源性が推測される。安定した分類群サブセットの類縁関係の多くに対して強力な裏付けが得られ、動物系統樹の中の位置付けができていない系統は少なくなった。

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