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物理:電子ドープ高転移温度超伝導体における明瞭なボソン型モード

Nature 450, 7172 doi: 10.1038/nature06430

高転移温度(高Tc)超伝導体は最近解明が進んでいるが、超伝導の「糊」、すなわち、電子を結合して超伝導電子対を形成させるメディエーターの起源に関しては意見が一致していない。有力な候補は格子振動(フォノン)とスピン励起で、また媒介がいらない電子対形成も可能性がある。従来型の超伝導体では、フォノンが媒介する電子対形成がトンネリング実験のデータからはっきりと確かめられた。最近行われた、正孔ドープBi2Sr2CaCu2O8-δ(BSCCO)の走査型トンネル顕微鏡実験により、そのエネルギーが超伝導ギャップエネルギースケールと反相関する酸素格子振動モードが見いだされたことは、フォノンが高Tc超伝導の糊であるとする見方を支持している。本論文では、電子ドープ高Tc超伝導体Pr0.88LaCe0.12CuO4(PLCCO)(Tc = 24 K)の高分解能走査型トンネル顕微鏡測定を行い、10.5±2.5 meVにボソン型励起(モード)があるのを明らかにしたことを報告する。このエネルギーは、非弾性中性子散乱(共鳴モード)により測定されたPLCCOのスピン励起と低エネルギー音響フォノンモードの両方と一致するが、BSCCOで見いだされた酸素振動モードとはかなり異なる。この局所モードのエネルギーと強度の局所ギャップエネルギースケールによる変化を分析した結果、このモードがフォノンよりもスピン励起と一致し、電子起源であることが示された。

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