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気象:遠隔地の海面水温変化が熱帯低気圧の最大可能強度に与える影響

Nature 450, 7172 doi: 10.1038/nature06423

地球温暖化に対する熱帯低気圧活動の応答について、広く議論が交わされている。海面水温がより高いと、熱帯低気圧の発生や強力化に都合のよい環境を与えると考えられることが多いが、熱帯低気圧の発生と強度は、大気の鉛直方向の熱力学的な性質によっても影響を受ける。本論文では、気候モデルと観測に基づく再構築を用いて、海面水温変化と熱帯低気圧の「最大可能強度」の関係を調べた。最大可能強度とは、熱帯低気圧の強度の上限を示す尺度であり、熱帯低気圧が発達する可能性も表しうる。我々は、局所的な海面水温の変化は、最大可能強度の変化傾向さえも特徴づけるには十分でなく、最大可能強度の長期にわたる変化は、温暖化の地域的な構造と密接に関連していることを示す。すなわち、熱帯の平均よりも温暖な地域では最大可能強度が上昇し、寒冷な地域では低下するという特徴がある。この関係を用いて、観測に基づく海面水温の再構築結果から、20世紀の間の最大可能強度の変化を再構築した。熱帯大西洋の海面水温は現在史上最高であるにもかかわらず、大西洋での最大可能強度は、おそらく1930年代と1950年代に最高に達し、最近の値は過去の記録の平均値に近いことがわかった。この結果は、局所的な海面水温変化の単位温度あたりでは、海面水温の局所的な変化を含むことが多い気候の自然変動に対する熱帯低気圧活動の応答は、より一様なパターンを示す温室効果ガスに起因する温暖化に対する応答よりも大きい可能性を示している。

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