Letter 物理:光はぐれ波 2007年12月13日 Nature 450, 7172 doi: 10.1038/nature06402 最近の観測によって、外洋で極めて大きいはぐれ波に出会う確率は、通常の波の振幅統計から予測されるよりずっと高いことが示されている。この不思議な、そして破壊的にもなりうる現象の基盤となる物理的性質を解明しようとする試みは相当多く行われているが、その完全な描像はまだはっきりしていない。さらに、はぐれ波はこれ以外の物理系ではまだ観測されていない。本論文では、危険でまれな水波の光版である「光はぐれ波」の発生原理について初めて報告する。新しい実時間検出法を使い、ほぼ同じように調製した波の初期集団から極めて急峻で大きな波がまれに出現する系について調べた。そして、微細構造光ファイバーを使った光学系で、ソリトンが分裂する超連続光発生の閾値付近で、はぐれ波を観測したことを報告する。これは、ノイズに敏感な非線形過程で、極めて広帯域の放射が狭帯域入力から発生する現象である。このようなはぐれ波が発生するモデルを、一般化された非線形シュレーディンガー方程式を使って作り、小さいノイズ摂動によってパワー移動が生じることにより、最初は滑らかなパルスからはぐれ波がまれに出現することを実証した。 Full Text PDF 目次へ戻る