Letter 進化:中央アジアおよびシベリアにいたネアンデルタール人 2007年10月18日 Nature 449, 7164 doi: 10.1038/nature06193 ネアンデルタール人の典型的な形態形質が出現し始めたのは、ヨーロッパの人類においては少なくとも40万年前、西アジアでは約15万年前である。そうした形質の現れる頻度や発現の程度は、彼らの形態形質が最初に出現してから3万年前より少し後に消滅するまでの間、ずっと増加していた。しかし、人類の化石はほとんどが破片になっているため、それがネアンデルタール人のものかどうかを確実に判定するのは、非常に難しいか不可能である。このため、ネアンデルタール人の生存していた年代や場所の特定には限界がある。我々は、ネアンデルタール人の分布範囲が東方へどのくらい広がっていたかを調べるため、ウズベキスタンおよびシベリア南部のアルタイ地区で見つかった人骨から抽出したミトコンドリアDNA(mtDNA)の塩基配列を解読した。本論文では、これらの化石から得られたDNAの塩基配列が、ヨーロッパにいたネアンデルタール人のmtDNA塩基配列の変動範囲内に収まることを示す。したがって、ネアンデルタール人の地理的分布域は、一般に想定されているより少なくとも2,000 km東方へ広がっていたようである。 Full Text PDF 目次へ戻る