Letter 宇宙:ミラの30,000年に及ぶ質量損失の歴史を示す乱流後流 2007年8月16日 Nature 448, 7155 doi: 10.1038/nature06003 ミラは、最初に発見された変光星の1つで、星の進化の最終段階にある低質量〜中質量の恒星群の典型であり、また最も近くにある例でもある。このような星は比較的よくみられ、これらが元来もっていた質量のかなりの部分が、その過程で生成した塵の多い分子風を通じて星間物質(ISM)へと戻っている。したがって進化がミラの段階に達した星は、ホスト銀河におけるその後の星形成や惑星形成に直接的に影響を及ぼす。これまで、ミラ型の恒星風とISMとの相互作用の唯一の直接観測は、赤外領域で行われたものである。本論文では、ミラの大きな空間速度およびその恒星風とISMの相互作用に起因する、紫外線を放射する弧状衝撃波と、天球上で2度にわたって広がる乱流後流の発見について報告する。後流は遠紫外領域でのみ観測され、これは、低温分子ガスと衝撃で加熱されたガスの乱流混合によって分子状水素が励起されるという、通常みられない放射メカニズムと一致する。この恒星風後流は、ミラが過去30,000年にわたり質量を失ってきた歴史をたどるトレーサーとなり、乱流である恒星風とISMとの相互作用を研究する優れた場となる。 Full Text PDF 目次へ戻る