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生化学:機能不明酵素の構造に基づく活性予測

Nature 448, 7155 doi: 10.1038/nature05981

多くのゲノムの配列が解読されたのに伴い、生物学における喫緊の課題は、遺伝子がコードしているタンパク質の機能予測となってきている。既知の活性をもつタンパク質との関連をもたないタンパク質の場合、バイオインフォマティクスによる機能推定は難しい。その場合、タンパク質の構造から直接、機能を探るのが有効であろう。今回我々は、数千種の候補代謝物を高エネルギー中間体の形でドッキングさせることにより、高度好熱細菌Thermotoga maritima由来の活性未知の酵素であるTm0936の機能を予測した。ドッキングでヒットしたものの大半はアデニン類似体で、C6-脱アミノ化を受けると思われた。これらのうちから、5-メチルチオアデノシンとS-アデノシルホモシステイン(SAH)を含む4種を基質として調べ、3種がかなり大きい触媒速度定数(105 M-1 s−1)を示した。Tm0936と、SAHの脱アミノ化生成物であるS-イノシルホモシステインとの複合体のX線結晶構造を決定したところ、予測構造と非常によく対応していた。脱アミノ化生成物は、T. maritimaのこれまで知られていなかったSAH分解経路により、さらに代謝を受ける。候補基質の高エネルギー形との構造に基づくドッキングは、酵素機能のアノテーションの有効な手段となる可能性がある。

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