Article 細胞:非小細胞肺癌におけるEML4-ALK融合型トランスフォーミング遺伝子の同定 2007年8月2日 Nature 448, 7153 doi: 10.1038/nature05945 肺癌の臨床転帰の改善は、その発症機序の基礎となる分子過程の同定によって成し遂げられると考えられる。本論文では、非小細胞肺癌(NSCLC)細胞では、染色体2p内の1つの小さな逆位により、echinoderm microtubule-associated protein-like 4(EML4)遺伝子の一部とanaplastic lymphoma kinase(ALK)遺伝子の一部からなる融合遺伝子が形成されることを示す。このヒトの融合型チロシンキナーゼを強制発現させたマウスの3T3繊維芽細胞は、培養系では形質転換した増殖巣を、またヌードマウスでは皮下腫瘍を生じた。調査したNSCLC患者の6.7%(75例中5例)でEML4-ALK融合転写産物が検出された。また、これらの患者集団は上皮増殖因子受容体遺伝子に変異のある患者集団とは別個である。我々のデータは、NSCLC患者の一部が融合型トランスフォーミングキナーゼを発現している可能性を明らかにしており、これらのキナーゼはNSCLCの治療標的候補として、また診断の分子マーカー候補として有望と考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る