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細胞:後期促進複合体によるユビキチン化が紡錘体チェックポイントの不活性化を駆動する

Nature 446, 7138 doi: 10.1038/nature05734

真核細胞は、染色体分離を正確に行うのに、紡錘体チェックポイントとよばれる監視機構によっている。この紡錘体チェックポイントは、すべての動原体が有糸分裂紡錘体両極へ二極的に結合するまで、姉妹染色分体の分離を防止している。チェックポイントタンパク質は、染色体分離と後期への進行に必要なユビキチンリガーゼである後期促進複合体(APC)を強く阻害する。結合していない動原体は、チェックポイントタンパク質Mad2とBubR1とのAPC活性化因子Cdc20への結合を促進し、Cdc20がAPCを活性化できないようにする。しかし、すべての動原体が正しく両極に結合すると、細胞は数分のうちにこのチェックポイントを不活性化し、染色体は同期した分離を迅速に行えるようになる。動原体の結合が終わるまでの強いAPC阻害の状態から、結合が完了した後のAPC活性化状態へと、細胞が素早い切り替えを行う仕組みはまだ解明されていない。本論文では、チェックポイントの不活性化が、APCに依存したマルチユビキチン化反応を含むエネルギー消費過程であることを示す。APCによるマルチユビキチン化は、Mad2とBubR1をCdc20から解離させるが、この過程はCdc20を標的とする脱ユビキチン化酵素によって元に戻る。チェックポイントタンパク質とAPCの相互制御により、細胞はチェックポイントを迅速に不活性化できる状態に保たれ、動原体の結合完了後染色体分離が即座に必ず起こるようになる。癌細胞の中には紡錘体チェックポイントの働きに異常があるのにチェックポイント遺伝子にはその原因となる変異がないものがあるが、今回の知見は、その原因となる機構を示している。

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