Letter 植物:ギルボアで見つかった史上最古の森林の根株に関する不明部分のクラドキシロン綱巨木化石による解明 2007年4月19日 Nature 446, 7138 doi: 10.1038/nature05705 森林で一緒に成長する現生サイズの高木の進化は、陸上生態系を根本から変化させた。最古の高木群は、Archaeopteris属(原裸子植物綱)の広汎な出現によって示されるように、デボン紀末(約380〜360 Myr前)のものと考えられることが多い。1870年代にギルボア(米国ニューヨーク州)で、根をもち生きていたときの姿勢を保持したデボン紀中期後期の高木の根株の化石が発見され、これらは後にEospermatopterisと命名されて、地球史上「最古の森林」の証拠として広く引用されている。しかし、この植物は地上部がこれまでに発見されていないため、分類上の類縁関係や重要性はまだよくわかっていない。今回我々は、スカハリー郡(米国ニューヨーク州)で発見された標本について報告し、クラドキシロン綱(Cladoxylopsida)のWattieza属(Pseudosporochnales目)のものである完全な樹冠と、Eospermatopterisの幹および基部へのその連結を示す。この証拠から、複数の大きな枝が1本の幹に縦方向に並んでついた背の高い(少なくとも8 m)木生シダ様植物の姿が再現される。枝は、ヤシ類の葉のようにモジュールとして脱落したと考えられる。幹の低い部分にはEospermatopterisの特徴である縦方向の炭素質繊維が認められ、扁平な底部には固着するための細かい根が多数みられる。この標本により、史上最古の高木群および森林生態系に関して新たな考察が得られる。今回報告した木生シダ様の形態は、進化の過程で維管束植物の系統内で繰り返し現れた木本の体制としてこれまでで最古の例である。モジュール状の構造をもつことから、この種の植物はおそらく大量の落葉落枝を生じたと考えられ、陸上での炭素蓄積能力が大きく、また、デボン紀中期にデトリタスを基盤とする節足動物相の出現を促したと考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る