Letter 物理:量子散乱干渉計 2007年4月19日 Nature 446, 7138 doi: 10.1038/nature05680 2個の極低温原子が衝突すると、散乱を受けないまま、あるいはそれぞれs波位相シフトを受けて広がる球面波として散乱するという、2つの可能性からなる量子力学重ね合わせが生じる。s波位相シフトの大きさは、原子間の相互作用に極めて敏感に依存する。量子散乱とその基礎となる位相シフトは、ボーズ-アインシュタイン凝縮体、縮退したフェルミ気体、原子時計の周波数シフト、そして磁気的に調整したフェッシュバッハ共鳴など、現代原子物理学の多数の分野で非常に重要になっている。散乱される原子の数はs波位相シフトと原子密度に依存するが、これらを正確に測定するのは不可能である。そのため、量子散乱位相シフトを実験で正確に測定するのも、これまで不可能だった。本論文では、原子散乱における各原子の量子散乱位相シフトを新規な原子干渉計を使って検出する実験について報告する。各原子の波動関数の散乱された部分のみを用いて原子時計測定を行い、密度に依存することなく2個の時計状態に対してs波位相シフトの差を正確に測定した。我々の方法は、極低温原子-原子相互作用を直接かつ正確に測定でき、基礎定数の時間変動の厳しい限界値を求めるのに使えるだろう。 Full Text PDF 目次へ戻る