Article 量子情報科学:非局所実在論の実験的検証 2007年4月19日 Nature 446, 7138 doi: 10.1038/nature05677 ほとんどの科学者は、外的実在が観測結果とは関係なく存在するという「実在論」という概念を信じている。しかし、量子物理学は、我々がよりどころとしてきた考えのいくつかを打ち砕いてしまった。ベルの定理によれば、実在論と局所性(つまり、時空間的に離れた局所的な事象には作用が及ばないこと)を同時に仮定する理論は、どれもいくつかの量子論の予測とは相いれない。一対のもつれ合った粒子に関する実験では、これら量子論の予測が十分確かめられており、局所的実在論を否定している。したがって、実在性を基本概念にしようとすると、局所性を否定する「幽霊のような」作用を考えざるをえなくなる。本論文では、理論と実験により、このような非局所的実在論のうち主要でかなり妥当性の高いものが実験で得られる量子相関とは合わないことを示す。実験では我々は、2個のもつれ合った光子間の今まで検証されていなかった相関を測定し、これらの相関はレゲットが非局所的実在論に対して提案した不等式を破ることを示す。我々の結果からは、実在性に関するある種の直感的描像を捨てない限り、局所性の概念は量子論的な実験と一致しないと考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る