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腫瘍:急性リンパ芽球性白血病における遺伝的変化の全ゲノム解析

Nature 446, 7137 doi: 10.1038/nature05690

染色体異常は急性リンパ芽球性白血病(ALL)の特徴の1つであるが、単独では白血病を起こさない。協調して癌化を引き起こす損傷を特定するために、我々は、高分解能の一塩基多型(SNP)アレイとゲノムDNA塩基配列解読法を用いて、242名の小児ALL患者から採取した白血病細胞の全ゲノム解析を行った。その結果、Bリンパ球の発生や分化の主要な調節因子をコードする遺伝子の欠失、増幅、点突然変異および構造的な再編成が、B前駆細胞性ALL患者の40%に見いだされた。最も高頻度に体細胞性変異が認められたのはPAX5遺伝子であり、症例の31.7%で遺伝子異常がみられた。同定されたPAX5の変異は、PAX5タンパク質量の低下や形質発現の不完全な対立遺伝子の発生につながる。遺伝子欠失はTCF3(別称、E2A)をはじめ、EBF1LEF1IKZF1(別称はIKAROS)、IKZF3(別称はAIOLOS)でも検出された。これらの知見は、B細胞の発生や分化を調節する経路の直接的な破綻が、B前駆細胞性ALLの病因に寄与していることを示唆する。さらに、これらの結果は、高分解能の全ゲノム解析法が癌における新たな分子損傷を見いだすのに有用であることを示している。

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