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生態:ニッチの次元減少がもたらす草地の種数減少

Nature 446, 7137 doi: 10.1038/nature05684

自然のままの生態系には、競合しながらも共存する種が多数存在している。この高度な生物多様性を説明しようとする理論は数多く提唱されているが、そうした理論間の検討を行う野外実験はほとんど行われていない。特に、理論からは、例えば制限要因となる資源または制限因子が多いというように、ニッチの次元数が多いほど、共存する競合種の多様性は高くなると予測されている。また、種の間に適切なトレードオフ関係が成立していれば、制限因子が1〜2個にとどまっても多数の種が共存可能であるため、多様性はニッチの次元数と無関係になる可能性がある。本研究では、植物の多種共存および多様性が生息場所の「ニッチの次元数」によって決まることを明らかにする。植物種数は、追加した制限要因の土壌資源(土壌の水分、窒素、リン、および塩基性カチオン)が多いほど減少したが、これは多数の制限要因資源の供給量を増大させるとニッチの次元が減少しうるという理論的予測に一致する結果である。野外調査における観察でも同じような結果が得られた。このニッチ次元仮説によって、英国ロザムステッド試験場で行われている標準的なパークグラス実験(Park Grass Experiment)でみられる多様性の変化も説明できた。今回の結果から、陸上、淡水、および海洋の生態系に富栄養化が及ぼす影響に関して、機構的に新たな説明付けができる。

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