Letter

進化:人間にみられる平等主義という動機

Nature 446, 7137 doi: 10.1038/nature05651

実験ゲームの参加者は、しばしば自分に損害をかけて他者の所得を変更しようとし、この行動は協力を促進する影響をもつ。このような行動がどんな動機から現れるのかは不明である。協力の促進を目的とした罰や報酬は、平等さを生み出す試みと区別できない。コストをかけて取ったり与えたりする行動を理解するために、我々は平等主義という動機を単離する実験的ゲームをデザインした。その結果、協力行動が強化されないときでも、ゲーム参加者は自身に損害をかけて他者の所得を減らしたり増やしたりすることがわかった。さらに、所得変化の大きさや頻度は不平等性によって強く影響を受けた。最高所得者への感情は所得格差が増加するほど否定的になり、こうした感情を表現する参加者は、平均以上の所得をもっている者の所得を減らし、また平均以下の所得をもっている者の所得を増加するためにより多くの所得を費やす。これらの結果は、平等主義という動機が、所得を変化させる行動に影響することを示唆しており、したがって、強力な互恵、つまり人間にみられる協力の進化の基盤を成す重要な要因であると思われる。

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