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遺伝:ヒト癌のゲノムにみられる体細胞変異のパターン

Nature 446, 7132 doi: 10.1038/nature05610

癌は、増殖を有利にする一群の遺伝子の変異によって生じる。ヒトゲノムの塩基配列が明らかになったことから、系統立てて癌ゲノムの塩基配列を解読し直して変異を探せば、さらに多くの癌遺伝子が発見できると我々は考えた。今回、210の異なるヒトの癌において、518個のプロテインキナーゼ遺伝子のコード領域のエキソンに相当する274メガ塩基(Mb)のDNAについて調べ、体細胞変異を1,000個以上見つけたので報告する。個々の癌で変異の数やパターンにはかなりの違いがあり、突然変異原への曝露の違い、DNA修復の異常の種類、細胞の起源などが反映されている。ほとんどの体細胞変異は、発癌に寄与しない、いわば「乗客」である可能性が高い。しかし、約120個の遺伝子で調べた癌の発生には、「ドライバー」となる変異が関与しているという証拠が得られた。したがって、癌ゲノムの系統的な塩基配列決定により、癌の進化的な多様性が明らかになり、癌に関係する遺伝子の種類はこれまで予想されていたよりも多いことが示された。

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