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遺伝:哺乳類のテロメアにおけるエンドヌクレアーゼ非依存的なLINE-1レトロトランスポゾン転位

Nature 446, 7132 doi: 10.1038/nature05560

広範囲散在反復配列-1(LINE-1またはL1)は豊富に存在する非長末端反復配列(非LTR)型レトロトランスポゾンであり、ヒトDNAの約17%を占める。平均的なヒトゲノムには、レトロトランスポゾン転位が可能なL1は約80〜100個含まれ、これらのL1は、L1エンドヌクレアーゼおよび逆転写酵素の双方を用いる、TPRT(target-site primed reverse transcription)とよばれる過程によって移動する。以前に我々は、DNA二本鎖切断修復時の非相同末端結合(NHEJ)経路を欠くある種のチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞系列にみられる、効率的なエンドヌクレアーゼ非依存的 L1レトロトランスポゾン転位経路(ENi)について報告した。本論文では、DNA依存性のプロテインキナーゼ触媒サブユニット(DNA-PKc)活性を欠き、テロメアの機能異常とNHEJ異常の両方がみられるV3 CHO細胞における、ENiレトロトランスポゾン転位の特徴を明らかにする。特に、ENiレトロトランスポゾン転位の約30%は、完全なテロメア反復配列(5′-TTAGGG-3′)に隣接した位置に方向特異的に挿入されることは重要である。同様の挿入は、対照群またはXRCC4(DNA連結反応に必要であるが、テロメアの維持における機能は不明であるNHEJ因子)を欠損するXR-1 CHO細胞で起こったENiレトロトランスポゾン転位では認められなかった。さらに、XRCC4を欠損するXR-1細胞では、ヒトTRF2TERF2ともよばれる)の優性ネガティブな対立遺伝子を一過性に発現させると、テロメアのキャップ構造が壊れて、テロメアによるENiレトロトランスポゾン転位が可能となる。これらのデータは、エンドヌクレアーゼが働かなくなっているL1は、組み込みのための基質として機能不全のテロメアを使用可能であることを示している。今回の知見は、ENiレトロトランスポゾンの転位機構とテロメラーゼの作用との間の類似点を強調するものであり、それは両者ともDNA損傷部分内または染色体末端のいずれかで逆転写の開始に3′OHを用いることができるという理由によるものである。したがって、ENiのレトロトランスポゾン転移は、エンドヌクレアーゼドメインの獲得以前に用いられていた可能性がある非LTR型レトロトランスポゾンを用いたRNAを介するDNA修復の原始的な機構である、と我々は考える。

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