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材料:宙づりにしたグラフェンシートの構造

Nature 446, 7131 doi: 10.1038/nature05545

最近発見されたグラフェンは大きな関心を集めてきたが、今までそれは主にこの材料の特異な電子構造に関するものだった。グラフェンでは、電荷キャリアが質量ゼロの相対論的粒子によく似たふるまいをするのである。しかし、炭素原子がハニカム結晶格子を作るように高密度につめ込まれている1枚の層である、グラフェンの物理的構造も興味深い。グラフェンは、厳密に2次元的物質のように見え、電子がサブマイクロメートルの距離を散乱されずに移動可能なほど高い結晶品位を示すが、その一方で、理論と実験の両方から、完全な2次元結晶は自由状態で存在し得ないことが示されている。この矛盾は、これまで研究されたすべてのグラフェン構造体が、バルク基板に支持されたものかあるいは3次元マトリックス中に埋め込まれたものであり、より大きな3次元構造体と一体であったと考えることで回避できる。今回我々は、微細加工された支持体上に真空中または空気中で宙づりにしたグラフェンシートについて報告する。これらの膜は原子1個分の厚みしかないが、依然として長距離結晶秩序を示している。しかし、透過型電子顕微鏡による観察結果は、これらの宙づり状態のグラフェンシートは本来的に完全には平坦でなく、表面法線が数度変化し、面外変形が1 nmに達するほどの微細な固有の凹凸があることを明らかにしている。今回の原子レベルの薄さの単結晶膜には基礎研究や新技術開発を行う余地が十分にあるが、観察された3次元的な波打ち構造は、2次元結晶の安定性に対する説明となるかもしれない。

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