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がん遺伝子によって誘導される老化はDNAの過剰な複製によって引き起こされるDNA損傷応答である

Nature 444, 7119 doi: 10.1038/nature05327

初期の腫瘍形成は、DNA損傷チェックポイント応答(DDR)と関係がある。がん遺伝子の活性化によって誘導される細胞の増殖や形質転換は、細胞の老化によって抑止される。DDRの活性化と、がん遺伝子により誘導される老化(OIS)との間の因果関係については明らかではない。今回我々は、正常ヒト細胞で活性化型がん遺伝子(H-RasV12)が発現することにより引き起こされる老化は、ロバストなDDRが活性化された結果であることを示す。実験的にDDRを不活化することによってOISが阻止され、細胞の形質転換が促進される。DDRとOISは、がん遺伝子発現直後に起こる過剰なDNA複製期以降に起こる。老化した細胞は、部分的にDNAが複製された状態やDNAの複製起点が幾度も活性化した状態で増殖が停止する。In vivo DNA標識やDNAの分子コーミング法による解析で、がん遺伝子の活性化により、活性化レプリコンの数の増加やDNA複製フォークの進行の変化が起こることが明らかになった。DNA複製が起こっていない場合には、がん遺伝子が発現してもDDRが誘発されないことも示す。またマウスモデルでは、がん遺伝子の活性化がin vivoでDDRの活性化と関連していることもわかった。我々は、がん遺伝子によって誘導されたDNAの過剰な複製により引き起こされるDDRの結果としてOISが生じると考える。

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