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量子情報科学:2 原子もつれの実験による純粋化
Nature 443, 7113 doi: 10.1038/nature05146
もつれ(エンタングルメント)は、量子応用に欠くことのできないリソースである。すなわち、異なる場所にある量子系間に確立されたもつれによって、秘匿通信と量子テレポーテーションが可能になり、また、量子情報処理が容易になる。配送されたもつれは、ある場所で一対のもつれた量子粒子を調製し、対の成分の1 つを別の場所に転送すると確立される。しかし、転送中のデコヒーレンスによってもつれの質(忠実度=フィデリティ)は低下する。転送後、この忠実度を改善する、もつれの「純粋化」を実現するプロトコルが提案されている。このプロトコルでは、各々の場所での個別の量子操作と、古典通信を使って、低忠実度の対から高忠実度の対を蒸留する。もつれた光子対を蒸留する原理証明実験は既に行われている。しかし、これらの実験 では蒸留された対が低い成功確率でしか得られず、またもつれた対を破壊することが必要であるため、その対をさらなる処理には使えなかった。本論文では、原子量子ビットによる効率が高くて非破壊的なもつれ純粋化について報告する。ノイズがあるもつれた対を2組生成し、蒸留して、さらに使用できるより高い忠実度の対1 組を得た。成功確率は35パーセント以上であった。もつれ純粋化は多くの応用が考えられるため、量子情報処理における最も重要な技術の1 つになる。

