Letter 燃料電池向けの非貴金属複合触媒類 2006年9月7日 Nature 443, 7107 doi: 10.1038/nature05118 燃料電池は、燃料の化学エネルギーを電気化学反応によって電気に直接変換するデバイスとして、水素経済への移行を可能にする重要な技術の一部となっている。現在開発中の数種の燃料電池の中で、固体高分子型燃料電池(PEFC)は、無公害車の将来の電源候補と見なされてきた。しかし、商業的に見合うPEFCを実現するためには、燃料電池電極に白金や白金系触媒だけしか使えないことによる高い触媒コストという壁を克服しなければならない。本論文では、PEFCカソード用として、高い酸素還元活性と良好な性能持続性をあわせもつ新種の低コスト(非貴金属)/(ヘテロ原子ポリマー)ナノ複合触媒について報告する。コバルト-ポリピロール複合触媒は、H2-O2燃料電池において、最適化しなくても約0.15 Wcm-2の出力密度が可能であり、100時間以上にわたり性能劣化はみられない。本研究の結果から、ヘテロ原子ポリマーの使用は、PEFCカソードの酸性環境中で非貴金属を安定化できるばかりでなく、酸素還元反応の活性サイトを生成できることが示された。 Full Text PDF 目次へ戻る