Letter アミノ酸由来小分子によって触媒されるアルコールのエナンチオ選択的シリル保護 2006年9月7日 Nature 443, 7107 doi: 10.1038/nature05102 確実で選択性が高く、環境にやさしい化学変換は、新たな治療法の開発や新規材料の設計に不可欠である。容易に調製でき、エナンチオ純度の高い有機分子を得るのに使えるキラル触媒は、現代の化学合成にとって非常に重要だ。反応性に富む官能基を保護するための保護基の開発も、生物活性をもつ複雑な分子を作るのに欠かせないことがわかってきた。今回我々は、第二級アルコールを、最もよく使われるアルコールの保護形態の1つであるシリルエーテルとして、エナンチオ選択的に保護する反応を促進するキラル触媒について報告する。この触媒は小さく簡単な分子で、市販原料から3段階で作ることができ、反応条件の厳密制御を必要としない。市販の塩化シリル類を用いてエナンチオ選択的なシリル化を行ったところ、エナンチオ比は98:2に達し最大96パーセントの収率であった。シリルエーテルのような汎用保護基を選択的に形成するキラル触媒は、重要な有機分子をより実用的で効率的な方法で生み出す化学合成能力を大きく高めるものだ。 Full Text PDF 目次へ戻る