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有限集団では有害突然変異間の干渉が性と組み換えに有利に働く

Nature 443, 7107 doi: 10.1038/nature05049

性と遺伝的組み換えは広くみられるが、これらの現象の説明は進化生物学における最も難解な問題の1つである。組み換えは、集団内の各個体がそれぞれ別の有利な対立遺伝子をもっているときに、有利に働く。組み換えは、同一染色体に2つの有利な対立遺伝子を集めることによって適応過程の速度を上げ、マラーのラチェットを介して有害な突然変異の固定を防ぐ。とは言え、適応的な突然変異が生じる率が高い場合にしか、適応的置換は性と組み換えに有利に働かず、また、マラーのラチェットは小規模集団あるいは無性集団でしか機能しない。今回我々は、性と組み換えの頻度を変える変更遺伝子の行方を追跡観察することにより、有害な変異遺伝子に対する背景選択(background selection、突然変異によって維持される有害遺伝子排除の選択)が性と組み換えに確率的に有利に作用し、その効果は集団サイズと共に増加することを示す。この有利性が生じるのは、低い組み換え率のもとでは、ほかの遺伝子座にかかる選択が、対象となる遺伝子座の有効集団サイズと適応度の遺伝分散を著しく減少させるため(Hill-Robertson効果)、集団が選択に反応しにくくなって、有害突然変異を取り除くことができなくなるからである。性と組み換えは、中程度の適応度をもつ染色体を組み合わせて、有害遺伝子を比較的もたない(もしくは満載した)染色体を作り出すことにより、適応度に隠れていた遺伝的分散を表出させる。この有限集団内での遺伝的分散の増加により、選択への反応が向上し、性と組み換えに十分な有利性をもたらす。この有利性は、有害遺伝子間の非相加的な相互作用にもほとんど影響を受けない。我々の結果によって裏づけられたこのメカニズムは、組み換えの進化的有利性について確実で広く適用できる説明づけとなり、高コストの性の普及を説明できる。

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