Letter

液体状態NMRの光学的検出

Nature 442, 7106 doi: 10.1038/nature05088

液体および固体での核磁気共鳴(NMR)は主として、スピン偏極サンプル外部の正味の双極子磁場の記録によって検出される。しかし、記録されたバルク磁場自体から得られるサンプルの空間的または構造的情報は限られている。したがってNMRの用途のほとんどでは、空間分解イメージングを可能にする傾斜磁場エンコーディングや、分子構造解析を可能にするスピン相関分光などの、より複雑な技術が必要である。本論文では、液体サンプルの核スピンによるレーザービームの偏光回転を利用したNMR検出方法について述べる。これは、従来の方法とは根本的に異なっており、本質的により多くの情報が含まれている。実際、光学的NMR検出は共鳴線の狭い原子蒸気に関して長く用いられてきたものの、これまで量子ドットなどの非常に特殊な凝縮物質系に応用されてきたにすぎない。レーザー照射はNMR周波数をシフト可能で検出に役立つだろうと予測されていたが、その効果は非常に小さく観測されたことはなかった。これに対して、今回の水および液体129Xeに関する測定結果では、その核スピンによる偏光回転という相補的効果は容易に測定可能であり、重い核を含んだサンプルでは大幅に増大することが明らかになった。この光学的NMR検出法によって、複雑な分子の光学・NMR相関分光、および空間分解能が光回折によってのみ制限される核磁化連続二次元イメージングが可能となる。

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