Letter Gal4転写因子がin vivoで機能するには、タンパク質分解による代謝回転は必要ない 2006年8月31日 Nature 442, 7106 doi: 10.1038/nature05067 トランスアクチベーター・プロモーター複合体は、真核生物遺伝子の転写活性化に不可欠な中間体である。最近の研究で、これらの複合体の中に、生きた細胞内で非常に動的に変化するものがあることが明らかになった。分子シャペロンによって急速かつ可逆的に分解されたり、それに比べて遅いが、ユビキチン-プロテアーゼ経路を介してDNAに結合したアクチベーターが代謝回転したりするためである。これらの機構は、活性なタンパク質-DNA複合体の寿命を制限することにより、アクチベーターがシグナル伝達カスケードに継続的に確実に応答できるようにしているのかもしれない。また、プロテアソーム阻害によって一部のアクチベーターの作用が抑えられることから、高レベルの遺伝子発現にはプロモーターからのアクチベーターの周期的除去が不可欠であることが示唆される。本論文では、クロマチン免疫沈降法の一種により酵母の未変性Gal4-プロモーター複合体の動的安定性を、直接観察できることを報告する。このGal4-プロモーター複合体は非誘導条件下では絶えず変化するが、誘導によって「固定化」され、半減期が長くなる。プロテアソームを介したタンパク質分解の阻害は、Gal4を介した遺伝子発現にはほとんど、あるいはまったく影響を及ぼさなかった。これらの知見をこれまでのデータと考え合わせると、in vivoでのトランスアクチベーター・プロモーター複合体の寿命は非常にさまざまで、トランスアクチベーターの機能には、プロテアソームを介した代謝回転は通常は必要ないことがわかる。 Full Text PDF 目次へ戻る