Letter トレポネマ属細菌(Treponema primitia)の完全な鞭毛モーターのin situ構造 2006年8月31日 Nature 442, 7106 doi: 10.1038/nature05015 細菌の鞭毛モーターはすばらしいナノマシンである。およそ25種のタンパク質からできており、電気化学的イオン勾配によって最大300 Hzの速さの回転を引き起こす。鞭毛モーターは、膜に埋め込まれていてトルクを発生する固定子と、通常は双方向に回転し走化性シグナルに応じて方向を変える回転子とから成る。これまでのほとんどの構造解析は精製した回転子を対象としてきたため、固定子や固定子の相互作用についてはほとんど知られていなかった。今回我々は、まるごとの細胞の低温電子トモグラフィーを用いて、スピロヘータに属するTreponema primitiaの完全な鞭毛モーターのin situ構造を7 nmの分解能で得た。再構成像の中から20個の別々のモーター粒子をコンピューターで抽出し、向きをそろえて平均化した。今回初めて明らかになった固定子集合体は16回対称で、回転子、Cリング、新規なPリング様構造体に直接結合していた。モーターが異常に大きいことから、トルクを増加させるための機構が示唆され、重要な相互作用がCリング上で起こるというモデルが支持される。我々のデータからは、この部分にはFliGのカルボキシ末端と中間のドメインの両方が見いだされると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る